入船亭扇治通信(第69回)   

2010年 05月 31日
 肌寒い桜の時期を過ぎても、未だ薫風爽やかといった陽気が続きません。本当に不思議な陽気ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 今月は中席から寄席に入れていただき、6月上旬の池袋演芸場夜の部のトリまで、それなりに動きのある1ヶ月です。その中で、30日(日)には個人的なイベントが控えておりまして、私の出身大学の卒後25年記念式典の司会を務めさせていただきます。
 1981年入学・1985年卒業生対象の催しで、私は厳密に言うと諸事情あって86年卒なのですが、広義の対象者ということで大任おおせつかった次第です。式典実行委員会の集まりにも顔を出させていただき、いっとき足が遠のいていた四谷に、また存学中以上の頻度で行くようになりました。
 同窓生の皆様とお会いして思うのは、人のご縁は本当に得がたい財産だなということ。芸人の立場で名刺を交換するとか会や寄席の宣伝をさせていただく以前に、ひょっとしたら自分もこんな道に進めたのかも(大変に低い可能性ですが)と、同い年の方のそれぞれの人生に触れて、改めて噺家としての立ち位置が確認できたような気がします。
 落語三昧で学業そっちのけながら、何とかお情けではい出して来たところへ、四半世紀経ってからおめでたい席で呼んでいただける。そう考えると、5年間の月日と学費も、まるまる無駄ではなかったのかな……と、自分を納得させています。
 そういう訳で、今月最後の日曜には不肖の卒業生ではなく、現役で寄席に出してもらっている芸人として、胸を張ってい出席して参ります。そのためには日々の精進が肝心。どうぞ5月もよろしくお願い申し上げます。
扇治
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by irifunetei_senji | 2010-05-31 00:00 | 入船亭扇治通信