入船亭扇治通信(第79回)   

2011年 03月 31日
 厳しかった冬も、少しずつ春の兆しが感じられる候となりました。皆様お変わりございませんでしょうか。
 今年に入ってから久しぶりに、八王子車人形西川古柳座の方々とご一緒させていただく機会が続きます。2月には地元の芸者衆を交えての華やかな舞台があったばかり。今月はお稽古場(といっても、80名は入れる立派なところです)の2日間。
 とにかく研究熱心で、説教節・義太夫だけでなく色んな分野とのコラボレーションを模索している現家元から、落語でやりたいからとお話をいただいて初めての作品が『野ざらし』。普段ひとりで勝手にやっている噺家が、多勢の座員・スタッフの方とひとつの舞台を作り上げ、旅に行き、打ち上げで呑み明かし……。とても新鮮な体験で、後々の高座にも大変良い刺激になりました。
 それから長いおつきあいをさせていただいておりますが、今回は初共演の思い出深いお稽古場で、演目もそのときと同じく『野ざらし』、二ッ目以来の再演です。台詞がやる度微妙に違ったり、人形を遣う方々はさぞやりにくいかと思いますが、できるだけ車人形の素晴らしさを引き立てられるよう努力しつつ、一座のパワーを吸収したいと思います。高尾駅から車で10分ほど、今回この場所に限らず初めてのお客様、ぜひ西川古柳座の至芸に触れてみて下さい。
扇治
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by irifunetei_senji | 2011-03-31 00:00 | 入船亭扇治通信