入船亭扇治通信 2012.11.29   

2012年 12月 31日
 今年もあとひと月を残すのみとなりました。ノロウィルス流行の話も聞こえてきましたが、皆様体調はいかがでしょうか。
 私の方は、11月22日の勉強会が終わりまずはホッと一息です。当日おつきあいくださったお客様、まことにありがとうございます。趣向の三題噺、白鳥師匠のお題は「お練り」
「神輿」「総選挙」。これをもとに御徒町~池袋間の山手線内・楽屋入りしてからの待ち時間あわせて40分で見事にまとめあげたのが新作『芸の花道』。同期の白鳥師匠と私が実名で登場する笑いあり涙あり、古谷三敏の「寄席芸人伝」テイストの名人もの、サゲもきれいに決まり袖で聞いていていやぁ面白くって勉強になりました。ブラッシュアップしてほかでもかけていくそうですから、どうこの噺が進化していくのか楽しみです。
 黒門亭でいただいた「猫」「スカイツリー」「野ざらし」から私は、『秘密基地の猫』という噺を作りました。少年時代、男の子なら必ず一つはあった自分だけの特別な遊び場所・秘密基地。そこを訪れた親子の会話…から始めてとりあえず形にはしましたからこれでご容赦下さいのレベル、どうも失礼いたしました。でも作りながらひとつためになったのは、いつもだとこの手の噺に出てくる子供は男の子に設定することが多いのですが、今回は奥さんに先立たれた父と小学5年の女の子でやってみました。そしたらイヤやりにくいやりにくい…。うちに娘がちゃんといるのに、年頃の少女が何を考えてどんなしゃべり方をするか、まるでわかってないわかろうとしてこなかったんだなと反省しきりです。
 若い女性をやらせたら抜群にうまい喬太郎師匠に代表されるように、新作の方に限らずいい芸の人は必ず自分だけのキャラクター性豊かな登場人物を何人も手持ちにしています。
私もそういったキャラを少しずつでも増やして、噺のなかで動いてもらえるよう勉強しなくては…。
 そんな目標を胸に、12月上席は末廣亭の昼の部のトリ、斎戒沐浴・乾坤一擲・打ち上げ楽しみの心構えで臨みます。皆様方のご来場、お待ち申し上げております。

入船亭扇治拝
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by irifunetei_senji | 2012-12-31 00:00 | 入船亭扇治通信