入船亭扇治通信(第38回)   

2007年 10月 31日
 お彼岸過ぎても暑さ衰えぬ夏でした。こんなに秋の到来が待ち遠しかったことはありません。皆様お変わりございませんでしょうか。
 先月は北海道・北陸・岐阜と廻りましたが、いやどこへ行っても暑い暑い。単衣の着物が汗でびっしょり。金沢での最終日には私の不注意で口座から転落、足を怪我して着物にも少し血がついてしまいました。夏物と袷の時期にはさまれて、単衣は着る期間も短く、手入れも何シーズンかに1回だったりするのですが、今年はフル稼働。洗い張り屋さんの手をわずらわすほど高座着を使った、仕事があったということですから、芸人としてはまことに嬉しいことです。着物はタンスにしまっといたってお金になるわけじゃないんで……。今月から衣替え、袷の衣装もいっぱい汚れるほど仕事をしてみたいですね。
 恒例となった留辺蘂・訓子府・置戸町公演。行く先々であたたかいお客様とお世話人に恵まれ、今や北の第二のふるさと、とこちらで勝手に思っております。そのほかに9月で想い出深いのは、岐阜県白鳥町石徹白での高座。かつて私の父が教師として赴任しておりました、雪深く人情にあつい土地。そこで当時の教え子の方々が実行委員会を結成し、手作りの会を催してくださいました。多勢のお客様に集まっていただき、お世話下さった皆さんと深夜まで打ち上げ……。色んな方に支えられて前に進んでいける商売だなと、実感いたしました。
 今月もまた、様々なご縁をいただいて、全国でお喋りしております。そのご縁がどんどん広がっていくのが噺家には何よりの財産。皆様とのこのブログでのご縁を大切に……。24日には、?回目かの誕生日を迎えます。
扇治
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by irifunetei_senji | 2007-10-31 00:00 | 入船亭扇治通信