入船亭扇治通信(第48回)   

2008年 08月 31日
 暑い日が続きます。皆様お変わりございませんでしょうか。
 今月初めには、久しぶりに八王子車人形・西川古柳座の皆さんと新作(それも一気に2本)を演じます。夏らしい「応挙の幽霊」、そしてもう1本はなんと「芝浜」!こちらはまるで季節が違いますが、古柳師匠からのたっての要望で、札幌公演に持っていくことになりました。
 ロクロ車に乗って移動しながら、本来3人遣いの人形をひとりで操る車人形のお芝居。私は太夫としての語りを担当しながら、登場人物のひとりになって、人形ともからみます。
 語りの方では、テンポが速過ぎると人形の操作が間に合わず、遅いと間が抜けてしまいます。からみの芝居は、人形と視線を合わせるタイミング、身体の大きさを極力感じさせない仕草の工夫……。普段ひとりで勝手にしゃべっている身からすると、まわりに気をつかいながらの舞台はなかなかに気をつかいます。
 それだけに勉強になることも多く、何より自分の芸を客観的に見られるようになるんですね。いいご縁をいただいて、全国各地へ楽しい旅をご一緒させてもらっている古柳座の皆さん。ぜひ稽古の成果を、自分の会や寄席の主任興行でもご披露したいと思っております。
 秋風が立ちましてからも変わらぬごひいき、よろしくお願い申し上げます。
扇治
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by irifunetei_senji | 2008-08-31 00:00 | 入船亭扇治通信