入船亭扇治通信(第55回)   

2009年 03月 31日
 インフルエンザも下火になり、寒い日もありますが春の訪れを感じる候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 先月21日、岐阜市で行われた「第6回全国学生落語選手権・策伝大賞」の予選審査を務めてまいりました。今年は最高となる37大学181名の方が参加してくださり、そのうちの41席を聴きましたが、そのレベルの高さにはお世辞でなくびっくり。すぐプロになっても驚かないという人もいましたし、6分という短い高座に全力で挑む皆さんの姿は、ちょっと気を抜くと惰性に流されがちな私には大変良い刺激となりました。
 学生ならではの発想と演技で、5時間少しも飽きることなく審査させていただきましたが、残念なのは番組制作の都合上、時間・地域のバランス等の理由から、力があるのに泣く泣く本選に残ってもらえない出場者の方がいたこと。枠を増やす、放送とは関係なく差し上げる賞を作る等、改善点を主催者の方に提案していきますので、地元岐阜での学生落語の祭典、あきらめないでまた来年、たくさんの方にご参加いただきたいと思います。

 さて今月はいろいろと宿題のある弥生で……。下旬には恒例となりました新作台本まつり。21・27日は14時台の早い出番、28日(土)はトリで16時45分上がり。昨年の本選に進出した『三階の住人』に挑戦します。原作の持つとぼけた不思議な味わいを、損なうことなく演じられれば。

 22日(日)は高座ではなく舞台でのお目通り。お世話になっている日舞の師匠・藤蔭能舞栄先生の会に出していただきます。踊りの方は長唄『鳥羽屋獅子』、メインの女性にからむ小姓の一人を演じます。
 そのほかにおしまいの一番、会主の『おとめ塚』では導入部で短い語りを担当。こちらは噺家として出演いたしますので、お時間のある方はぜひおつきあいください。当ブログにてお申し込みいただければ、入場券の方手配いたします。

 そして31日(火)には、やはり国立小劇場で『引っ越しの夢』を。トリが小三治師匠、今や同じ会に出していただけるというだけで光栄なことです。師匠直伝の演目、あえて『口入屋』ではなくこのタイトルにしました。新しい工夫を入れながら演じますので、こちらにもどうぞ、お運び下さい。

 今月もよろしくお願い申し上げます。
扇治
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by irifunetei_senji | 2009-03-31 00:01 | 入船亭扇治通信