カテゴリ:入船亭扇治通信( 124 )   

入船亭扇治通信(第44回)   

2008年 04月 30日
 新年度を迎え、皆様お元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。希望に満ちたこの季節、私も早く銀行口座に所得税還付金が振り込まれないかと、期待に胸をふくらませる毎日です。
 3月下席・池袋演芸場での新作台本特集、大変勉強になりました。オール新作の中、どう自分らしさを出すか、お客様に噺の内容を伝えていくか……。他の方の高座を聴きながら、考えさせられること大でした。私の出演は3日間、時間の関係で小林未於さんの「夏の縁側」はかけることができませんでしたが、機会があればまた少しずつ形を変えて演じてみるつもりです。
 平治師匠との二人会も、土曜日だったこともあり100名を超すお客様においでいただき大盛況。明るくスケールの大きな平治師匠の噺は、毎回良い刺激となっています。他流試合で研鑽しつつ、自分の会も5月に催します。来月25日(日)は久々の「扇治の道も一歩から」、古典と新作、公開げいこでお客様のご機嫌を伺います。ゲスト等詳細は来月のブログでお知らせしますが、ちょっとだけ予告編を。新作は柳家小ゑん師匠作のあの名作!!「ぐつぐつ」に挑む予定。ご期待下さい。
扇治
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by irifunetei_senji | 2008-04-30 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第43回)   

2008年 03月 31日
 先月下旬の春一番は、大変な強風でした。皆様大丈夫でしたでしょうか。私は一昨年、風のためほくほく線が直江津で立ち往生した“悪夢の北陸ツアー復路・行きはよいよい帰りは怖い”体験から、大風、強風情報には敏感になっています。なにしろあの時は、動かない列車内でイライラしたあげく急遽直江津駅前での宿探し・切符の払い戻しを巡る直江津から高円寺まで、多勢の人を巻き込んでのトラブル・愚妻への言い訳等……。本当にくたびれました。
 自然の力の前では、人間の文明なんてちっぽけなものだな、と実感。また、いつ何があるかわからないので、先方さんに迷惑がかかるようなタイトなスケジュールは避けるべきだなとも思います。幸い秒刻みで動かなければいけないほど忙しい身体ではありませんから、のんびりと余裕をもって、旅の風情を楽しんだり稽古をしつつ、仕事に向かうつもりです。
 のんびりと言っても決して怠けてるわけではありませんのでご安心を。喬太郎師がトリの国立3月上席、36回を数える平治師との二人会、下席池袋では新作の興行に加えていただき、バラエティに富んだ高座をご披露できると思います。
 まだまだ肌寒い日はあるかと存じますが、弥生町在住の扇治がお届けする弥生の笑い、どうぞおつきあい下さい。
扇治
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by irifunetei_senji | 2008-03-31 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第42回)   

2008年 02月 29日
 久しぶりに冬らしい寒さ、皆様お変わりございませんでしょうか。
 扇治の正月は初席の東洋館に始まり、間もなく50回を迎える「伊豆長岡扇治の会」、細川佳代子様のご縁で「佳輪会」新春の集い、雨に煙る細川家私邸での「泰勝寺寄席」、娘がお世話になっている児童館のお楽しみ会、兄弟子・扇好師に声をかけてもらい歴史ある「金子屋落語会」に初めて出演……。本当にたくさんの方のいいご縁で、充実した1年のすべり出しとなりました。
 明けて今月は、業界で言うところの“二八(にっぱち)”。8月夏枯れの時期と並んで、芸人は暇な月とされていましたが、それは昔のこと。最近では、年度末のかけこみ仕事やら、結構忙しい時なのです。
 私も上席・中席と師匠がトリの寄席に入れてもらい、下旬には石川県ツアーも控え、なかなかに多忙な2月と言えそうです。何とか風邪をひかぬよう、芸の精進と正しい確定申告書の作成に励んで参ります。お客様方も諸物価高騰の浮世をしばし忘れに、冬の寄席に暖かくなさってお出かけ下さい。
扇治
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by irifunetei_senji | 2008-02-29 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第41回)   

2008年 01月 31日
 新年明けましておめでとうございます。
 暖冬続きのここ数年からすると、先月後半は師走らしい寒さになり、それらしい気持ちで正月を迎えることが出来ました。毎年ひとつずつ歳をとって、身体も傷んでくるわけですから、少しでも長持ちさせることを考えなければいけません。
 昔から歩くのは大好きでしたが、腰や膝への負担を減らすため、思い切って靴だけはしっかりしたウォーキングシューズを揃えることにしました。お値段は高いのですが、履き心地、歩いたときの快適さはお金にはかえられません。「いい仕事があって出演料が入ったときは、靴を買うもんだ。おあしが入ると言ってな」という師匠扇橋の教え通り、奮発した靴で足元を固めて歩くと、新宿あたりへはあっという間。稽古にもまことに都合がいい。
 そしてもうひとつ新しく始めたのが、2リットルのペットボトルを左右の手に1本ずつ持っての簡易ダンベル体操。テレビを見ながら1、2、1、2と差し上げるだけで、けっこう二の腕が引き締まるものです。楽屋で着替えるとき、鏡の前でポーズを作ったりして……。肩こり・腰痛も起こりにくくなりましたし、首の廻りの筋肉も鍛えられるせいでしょうか、喉の調子が良くなり、風邪をひきにくく、声が出やすくなりました。皆様もぜひお試し下さい。
 何だかワイドショーの健康コーナーみたいになってしまいましたが、お体に充分ご留意の上、また今年も扇治の高座におつきあい下さい。
扇治
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by irifunetei_senji | 2008-01-31 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第40回)   

2007年 12月 31日
 いつまでも暖かいと言っているうちにはや師走、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 11月11~19日、学校公園で鹿児島を回ってきました。小・中学校を午前、午後公演で11ヶ所、久びさのまとまった旅です。嬉しかったのはどの学校も先生・生徒さんが気持ちよく迎えて下さったこと。私共が到着すると「ご苦労さまです!」「楽しみにしてます!」、帰る時は「いやあ良かった!」「とっても面白かった、また来て下さい!」……。心の洗われる思いでした。
 相変わらずの落語ブームに加え、NHKの連続テレビ小説「ちりとてちん」も始まり、ますます注目度が高まっている落語界。こういう時だからこそ発信者である噺家がしっかり稽古して、本物の芸を色んな人に聴いてもらわなくちゃいけないなと思います。その一環としての鹿児島ツアー、こちらが本当に勉強になりました。
 その公演中、17・18日は土・日で学校はお休み、私も本来は宿で待機だったのですが、遊んでるのも何だからとお願いしたら何と!両日熊本のお世話人の方が会を作って下さいました。17日はとても素朴な山合いのお寺での落語会、18日大学の先輩主催の会には、やはり卒業生の元総理夫人・細川佳代子様もかけつけて下さいました。
 たくさんの方に支えられて過ごして参りましたこの1年、末廣亭夜席で喋り納めです。ぎりぎり年末まで高座がある、噺家としてこんな幸せなことはありません。千穐楽までしっかり務めて、来年に備えたいものです。
 年内のごひいき、まことにありがとうございます。皆様良い年をお迎え下さい。
扇治
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by irifunetei_senji | 2007-12-31 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第39回)   

2007年 11月 30日
 暑い夏だったねェと言っているうちにカレンダーもあと一枚、本当に光陰矢の如しです。
 今月は11~19日と学校公演中心に鹿児島・熊本を回ります。最近は日帰りの仕事がふえてきて、これだけまとまった旅はなかなかありません。比較的時間に余裕があるので、まず25日と28日の会に向けて猛稽古!合間には息抜きで、ご当地名物で一杯を楽しみにしております。
 学校公演といえば、10月にお邪魔した宮崎県日南市の油津中学校。事務所の都合でスタッフが同行せず、器材を送っておいて出演者だけ来校という変則公演にも関わらず、先生方と生徒の皆さんが本当によく協力して下さり、舞台作り・音響・照明・撤収と全てやっていただきました。こちらは少しお手伝いした程度、生徒さんの鑑賞態度や普段の挨拶も実に立派で、数ある学校寄席体験の中でも、鮮明に記憶に残る一校でした。わが国の教育の現場も子どもたちの未来も、まだまだ捨てたものでないと実感させてくれた、波の音がきこえる海辺の学校。ぜひまた、訪れてみたいですね。その日までに、少しでも芸を磨いておきますから……。
 今月もよろしくお願い申し上げます。
扇治
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by irifunetei_senji | 2007-11-30 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第38回)   

2007年 10月 31日
 お彼岸過ぎても暑さ衰えぬ夏でした。こんなに秋の到来が待ち遠しかったことはありません。皆様お変わりございませんでしょうか。
 先月は北海道・北陸・岐阜と廻りましたが、いやどこへ行っても暑い暑い。単衣の着物が汗でびっしょり。金沢での最終日には私の不注意で口座から転落、足を怪我して着物にも少し血がついてしまいました。夏物と袷の時期にはさまれて、単衣は着る期間も短く、手入れも何シーズンかに1回だったりするのですが、今年はフル稼働。洗い張り屋さんの手をわずらわすほど高座着を使った、仕事があったということですから、芸人としてはまことに嬉しいことです。着物はタンスにしまっといたってお金になるわけじゃないんで……。今月から衣替え、袷の衣装もいっぱい汚れるほど仕事をしてみたいですね。
 恒例となった留辺蘂・訓子府・置戸町公演。行く先々であたたかいお客様とお世話人に恵まれ、今や北の第二のふるさと、とこちらで勝手に思っております。そのほかに9月で想い出深いのは、岐阜県白鳥町石徹白での高座。かつて私の父が教師として赴任しておりました、雪深く人情にあつい土地。そこで当時の教え子の方々が実行委員会を結成し、手作りの会を催してくださいました。多勢のお客様に集まっていただき、お世話下さった皆さんと深夜まで打ち上げ……。色んな方に支えられて前に進んでいける商売だなと、実感いたしました。
 今月もまた、様々なご縁をいただいて、全国でお喋りしております。そのご縁がどんどん広がっていくのが噺家には何よりの財産。皆様とのこのブログでのご縁を大切に……。24日には、?回目かの誕生日を迎えます。
扇治
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by irifunetei_senji | 2007-10-31 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第37回)   

2007年 09月 30日
 天気予報が二転三転した結果、大変な猛暑・残暑の8月でした。皆様体調の方はいかがでしょうか。
 今月は中席の末廣亭、兄弟子扇遊師主任興行に入れてもらってたのですが、8日の飛騨日帰り、9日〜12日の北海道公演、13日〜20日が北陸・中部ツアーと結局10日間出られなくなってしまったので、残念ながらお断りしました。
 寄席は私どもにとって勉強・修行の場、またお客様に芸を見てもらうショウウインドウ。大切なホームグラウンドであることはもちろんですが、ご縁あって呼んでいただく各地の落語会、こちらも何よりの財産です。特に今月中旬の旅は、厳しい予算をやりくりして呼んでくださる留辺蘂図書館、訓子府町・置戸町の皆様。おいしいお料理とお酒の金沢葡萄酒街道さん、のり好さん、楽亭さん。金沢公演の際は必ずお世話になるミント企画坂本さん。地元美濃市のお隣、関市の皆様……。本当にたくさんの方に支えられ、この時期としては久々の長旅となりました。
 一つ木内ほとんど家にいませんねェ、家賃がもったいないですよ……なんていうのは噺家のよく言う洒落ですが、ちょっぴり自慢が入っているのも事実です。色んなところからお声がかかるのが華、少しずつでもお座敷が増えるように精進してまいります。ライフワークの図書館公演も広がりつつありますので……。今月もよろしくお願い申し上げます。
扇治拝
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by irifunetei_senji | 2007-09-30 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第36回)   

2007年 08月 31日
 何かと不順な陽気の続く夏、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 先月は久しぶりで平治師匠との二人回、実に2年3ヶ月ぶりの第34回は123名と、今までで最高のお客様に来ていただきました。曜日と天候に恵まれたのはもちろんですが、この会を心待ちにしてたんだよという方が多勢いらっしゃったのには感激です。
 自分とは芸風が違って、しかも力がある人との会は、やはり勉強になります。落語芸術協会のみならず落語会の至宝、平治師匠とのご縁を大切に、二人会は末永く続けていくつもりですので、今後ともよろしくお願い申し上げます。
 今月は奉納落語の大役、念願の図書館寄席、末廣亭下席、中旬には八王子車人形西川古柳座の皆様と札幌……。なかなかに多忙な夏を過ごしております。年齢と共に暑さが身に応えるようにはなりましたが、それでも1年で最も好きな季節。お客様方にも夏の良い想い出がたくさん、できますように。
扇治拝
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by irifunetei_senji | 2007-08-31 00:00 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信(第35回)   

2007年 07月 31日
 高温多湿のこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 先月はまた金沢〜小松にお邪魔してきました。例によっておいしいものを頂いてご機嫌の北陸ツアー、行く度にご縁ができてだんだん旅の日程も長くなり、今では1週間は当たり前になりました。次回も9月に伺うことが決定。少しでも耳新しい話題と“前より少しはうまくなったね……。”と言っていただけることを心がけております。
 今回のツアーで何より印象深かったのは、能美市の陶芸家・南繁正さん宅でのロクロ体験。粘土をロクロに載せて空気を抜いていく土上げ・土下ろしから、何とか形にしたものの縁をなめし革で仕上げるところまで、みっちりとやらせていただきました。始める前は“何だか着ているものも汚れそうだし、ちょっとさわるぐらいでいいや”と思っていたのが、やり出すと面白くて気が付けば1時間半。貴重な仕事場と材料を提供して下さった南先生ご夫妻、不器用なおじさんをつきっきりで指導にあたっていただいたお嬢様の絢子さん。本当にありがとうございます。
 そういった旅先での経験を糧に、今月も色んなところでお喋りしています。暑気払いかたがた、お出かけ下さい。
扇治拝
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by irifunetei_senji | 2007-07-31 00:00 | 入船亭扇治通信