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扇治写真館・10月   

2012年 10月 31日
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☆「十勝港停泊中にっぽん丸」
 今クルーズ最初の寄港地は十勝、港の向こうに広がるのは広尾の街並み。道内でも比較的早い時期に入植・開拓が始まった町で、東京の同名の高級住宅地とはまた違った味わいのある、碁盤状の歩きやすいところでした。
 広尾町はノルウェーのオスロ市公認の「サンタクロースの町」。郊外の大丸山森林公園にはサンタランドがあり、プロポーズにふさわしい「恋人の聖地」にも選定されていますが、今の私にはあまり関係ありません。そこは横目で見るだけにして山の頂上にある展望台を目指したのですが、下からだとブロッコリーの親玉くらいと甘く見てはいけませんね。行けども行けども高さは稼げず、1時間近く登ったところでもうひきかえそうかな、でもあと3分の1だし頑張っちゃおうか…。迷う私の前に現れた看板、大きな字で「熊、出没注意!!」。ためらわずくるっと背中を向けて下山、次の目的地を目指すのでした。

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☆「本日休館その1」
 司書資格を持ち噺家の中でも読書家をもって任じている身として、機会があれば現地の図書館に足を運ぶようにしております。今回も地図を頼りに行ってみると…この通りお休みでした、残念!木曜だからやっているだろうと確認しなかったこちらが悪いので、再訪願いつつ写真のみ撮ってきました。港を臨む立地で、ロビーから眺める海は素敵だろうなと、外観からもうかがえます。

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☆「歩くことを拒否する歩道」
 次なる港は、八戸。朝市がたつ漁港には大きすぎてにっぽん丸入れませんので、市内からかなり離れた商業港に着岸。岸壁の敷地を出てバス通りまで歩いたのですが、ご覧の通り。夏草の名残りと秋草の伸び始めが競演する、風流と言えなくもないですがそれ以上に歩きにくい道でした。
 港に用のある人はまず車だから無理もないのでしょうが、クルーズ船が着く日程はわかっているのですから事前にざっと草刈りぐらいしといてもらいたいなと、八戸の港湾管理局および道路関係の方々に、この場を借りて心よりお願いいたします。

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☆「八戸いか頭巾ちゃん」
 道が歩きにくかったからといって、町の印象が悪くなったわけではありません。入港時出迎えてくれたご当地キャラ、イカのかぶりものをしたウミネコのこれは女の子の方です。かわいいのでズームアップ!市内でTシャツやグッズを探したのですが見つけられず残念。
 出港の時にはいか頭巾ちゃんのほか市長さん、地元の民謡と太鼓の方々も。折あしく雨風が強まる中、着物の濡れるのも厭わず船が遠ざかるまで見送ってくださった八戸の皆様。客船の旅ならではの、出会いと別れの風情です。

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☆「V3市役所に立つ!」
  最後に立ち寄りましたのが、石巻。先の大震災から1年半過ぎても、港から歩いてすぐの住宅地は流されたり更地にして建て直すお宅が多く、虫食い状態。被害にあった1階部分はとりあえず整理したままにして、2階から上で生活していらっしゃる家も随分と見受けられました。
 観光ボランティアの方から、「駅前の物産館などで買い物してくださるのも、復興支援のひとつですから」教わり、やってまいりましたJR石巻駅。ご存知のようにこちらは石ノ森章太郎先生の生まれ故郷。市内のあちこちに石ノ森キャラのモニュメントがあります。その一つ、マフラーをなびかせた仮面ライダーV3の勇姿!最初のTVシリーズは1クール見逃しているので、リアルタイムではいちばん思い入れのあるライダーですから、気合を入れて撮りました。
 背景になっているのが市役所、ご覧いただけますでしょうか。もともとESTAというショッピングセンターだったところを、業者が撤退したあと居ぬきで庁舎にしてあります。看板もそのままで、中のフロアもまるで百貨店。受付の人に「どちらにご用ですか?」と言われて思わず「お好み食堂は何階でしょうか」でかかる言葉をぐっと飲み込んで、図書館の場所を教えてもらいました。ただ前回のこともあるし、まして月曜日でしたから「今から行って大丈夫ですか」念を押すと受付嬢…と言うにはちょっとためらいを感じる年配の女性がそばにいる人に確認して大丈夫、とおっしゃいますから安心して高台にある図書館を目指しました。ところが…。

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☆「本日休館その2」
 ・・・・!えーっ!!なんで、あんなに確かめたのに、今から市役所に取って返してクレームを、とも思ったのですが、落ち着いて考えてみれば図書館に今から行って大丈夫かという私の問いに先方はイエスと答えただけで、調べものや本を借りたりできますよとは一言も言ってないのです。ひょっとしたら震災にも建物は耐えてしっかりしてますよ、大丈夫ですよという意味だったのかもしれませんね、善意に解釈すれば…ってあんまりそうは思わないか。
 まあ何にしても図書館は市役所が直接の所管ではないわけですから、受付の人にいきなり尋ねる方も無理だったかもしれませんが、私のように観光客として図書館めぐりを楽しみにしている人間もいるのです。せめて開館の状況くらいは受付でも把握しといていただきいなとこの場をお借りして切に、希望するものであります。

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☆「Kのいる交番」
 気を取り直して駅前へ戻り…どうですこの味のある交番!『ロボット刑事』ですよ、しゃれてますねェ。こういう交番だったらすすんで職質されたいくらいです。ベレー帽とトレンチコート、哀愁を帯びたKの表情が何とも言えません。
 ちょうど引継ぎで表に出てきたお巡りさんに「すいません、パトカーと壁画の間で敬礼のポーズとってもらえますか」お願いすると「いやぁ本官、今はちょっと…」いかにも東北の人らしい、奥ゆかしい方でした。

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☆「石巻駅前の003」
 もうひとり石ノ森先生創造の名キャラクター、フランソワーズ・アルヌール嬢。撮ったのはもちろん彼女のファンだからでもあるのですが、それ以上にご注目いただきたいのが足元に見えるプレート。そばに寄ってみると…。

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☆「石巻駅前プレート」
 震災時、ここまで水が来ているのです。海からは4キロ以上離れているのですが、津波と河川の氾濫が合流し大変な勢いで市内に押し寄せたそうです。奇しくも『サイボーグ009』の新作劇場版が公開されるこの秋。石ノ森先生の描いた未来に思いを馳せ、自然を無理に抑え込むのではなく敬意を払って共存する。そんな叡智が人類には宿っていると、信じたいです。

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☆「石巻さんま」
 そんなことを思いながら港に帰ってくると、岸壁では地元の皆さんによるさんまの振る舞いが始まっていました。今朝揚がったばかり、刀のように光る獲れとれの海の幸。昨年よりは漁獲量も随分と回復し、油の乗りもいいそうです。炭火で焼く、その煙だけでもいっぱいやりたくなります。食べたいのはやまやまだけど、お客様優先だからな、まわってくるといいなぁ、唾をのみのみ気をもんでおりましたが…。

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☆「石巻さんま2」
 大丈夫でした!スタッフの方がそろそろどうぞと進めてくれてので遠慮なく待ってました!!と頂戴しました。お皿からはみ出すナイスバディ、大根おろしにしょうゆを垂らして頭からしっぽ、ほろ苦いハラワタまで骨だけ残してきれいにたいらげてごちそう様。生涯で食べたうちで確実に3本の指に入る美味でした。石巻の皆様、ありがとうございます。これから『目黒のさんま』のサゲは「さんまは目黒と、石巻にかぎる」でやらせてもらいます。

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☆「石巻港」
 ここも雨をついての出港となりました。地元吹奏楽部の皆さんの演奏も、急きょ写真左に見える資材倉庫の中で。おわかりでしょうか、鉄製のシャッターが津波で断ち切られ、右の鉄柱も折れ曲がっています。その倉庫で雨から楽器をかばいながら懸命のパフォーマンス、胸に迫りました。演奏が終わると船からも岸壁上でも万雷の拍手。港側、右舷前方の甲板で私も感極まっていると…。
 若い女性吹奏楽部員の皆さん10人以上がワーッと船を追いかけてながら盛んに声をあげています。おおっ、俺に声をかけてくれてんだなと思うほど図々しくはないので、なんだろう見上げると、操舵室の張り出しに立った船長が威儀を正して帽子を振っている。それがかっこいいというので追いかけてきた女の子たちが黄色い声を張り上げて「船長すてきー」「また来てね船長待ってるからね」みんな船長船長の大合唱。中で一人くらい「扇ちゃん」言ってくんねえかなと思ってもこれは無理なはなしで、向こうは純白の制服で船乗りの盛装。こっちは総額3980円ユニクロの上下で、かなうわけがない。急いで船室へ戻って着物を着てきても間に合わないんで、船長に勝ちを譲ったようなわけです。
 月並みな言葉になってしまうかもしれませんが、こちらが元気をいただいた石巻の港です。
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by irifunetei_senji | 2012-10-31 00:01 | 入船亭扇治通信

入船亭扇治通信 2012.10.20   

2012年 10月 21日
 前回からすっかり間が空いてしまいました。朝夕はめっきり冷え込んでまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私の方は、諸事取り紛れての未更新…主に無精という病からくるものですから、どうぞご心配なく。いったんタイミングを逃して掲載したいトピックがたまってくると、それがプレッシャーでだんだん億劫になってしまうもので…。子供のころ宿題の日記を何日分もまとめて泣きながら書いたのを思い出し、我ながら成長が無いなと反省しています。Facebookとの連携も視野に入れつつ、ツィッター感覚でもっと気軽に新しい話題をご提供できるよう心がけますので、今後ともよろしくお付き合いのほどお願い申し上げます。
 さて今回の話題と写真は、本来なら11代目桂文治襲名パーティの模様をお伝えする予定だったのですが、披露目は11月も続くのでいまさら焦ることもないので、また別の機会にゆっくりということでご了承ください。長丁場の興行、明るいキャラクターでみんなに好かれる11代目ですからパワーでにこにこ乗り切ってくれるだろうとは思いますが、風邪なども流行ってきたので体調にはとにかく気をつけてもらいたいものです。
 写真館は、9月20~26日に乗らせていただいた「にっぽん丸 秋の味覚クルーズ」からお届けします。短い日程のなかに寄港日が多く、落語を聴きに来て下さるお客様は少なめでしたが、またいろんな経験ができた旅です。少しでも雰囲気が伝われば…。それにしても、カメラの技術・知識なんてこれっぱかしもない私でもとりあえず、皆様のまえに出せるだけの撮影ができてしまうのですから携帯・スマートフォンの機能はすごいですね。
 しかし便利なデジタル機器の恐ろしさをあらためて感じたのが、この度のパソコン遠隔操作によるなりすまし脅迫メール事件。当事者の方々はそれぞれに大変だったでしょうが、冤罪が晴れたのはとりあえず救いでした。私のようなIT初心者は特に、気を引き締めて電脳世界とつきあっていかねばなりませんね。ちゃんと使いこなせば、噺家にとってもこんなべんりな自己アピールの手段はないのですから。
 その告知機能をフルに使っていきたいのが、11月22日(木)夜池袋演芸場にて1年ぶりの勉強会『扇治の道も一歩から 第16歩』。ゲストに同期にして新作の鬼才・三遊亭白鳥師匠を迎えての三題噺対決!と企画は決まっているのですが、鈴本の高座からかけつけてくれる白鳥師とどう絡むかはまだ未定です。おいおい大丈夫か、もっとしっかりプロデュースしろとのご心配・お叱りもおありでしょうが、無精を逆手にとって現在進行形で進めてまいりたいと思います。白鳥師と協議のうえ「こんなかたちでやってみるつもりです」というのが決まり次第当ブログでお知らせしますのでチェックして頂けると嬉しいです。
 また、11月18日黒門亭1部・12月上席末廣亭昼の部各主任興行と連動した企画も考えておりますので、どうぞお楽しみに。
 次回はもっと早くお目通りさせていただきますので、それまで皆様くれぐれもお身体お大事にお過ごしのほどを。
入船亭扇治拝
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by irifunetei_senji | 2012-10-21 13:55 | 入船亭扇治通信

両国寄席   

2012年 10月 07日
平成24年10月7日(日)
開演:18:00~20:30
(扇治の出番は18時30分)

出演:楽市(トリ・真打昇進)・マギー隆司・栄楽・道楽・燕路・扇治・
菊春・一太郎

於・お問い合わせ
両国寄席
03-3635-7619(1~15日の18時以降のみ)
東京都墨田区両国4-30-4-10
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by irifunetei_senji | 2012-10-07 00:00 | イベント告知(関東・他)

末廣亭 昼の部   

2012年 10月 01日
平成24年10月1日(月)~10日(水)
開演:12:00~16:30
(扇治の出番は、扇治の出番は13時、4・5・8日は休演または夜の部に出演予定)

出演:正朝(トリ)
和楽社中・小袁治・扇辰・小満ん・正楽・歌司・はん治・
ぺー・さん生 ほか

於・お問い合わせ
末廣亭
03-3351-2974
http://suehirotei.com/
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by irifunetei_senji | 2012-10-01 00:00 | イベント告知(関東・他)